ちば里山・バイオマス協議会(ちば協)

10月24日「ちば塾 千葉のエコツーリズム」の報告

 ちば里山・バイオマス協議会は、10月24日(火)夕、「ちば塾 第4回 千葉のエコツーリズム」を共同で開催しました。
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第4回 ちば塾

 会場の港区エコプラザに、研修生、ゲスト、一般参加者が集まりました。多くは、ちばの里山の地域資源を活かした事業化に関心のある都内及び周辺地域の方々でした。

 第1部は、平成29年度中央ろうきん助成プログラムによる「ちば里山保全・事業化支援活動のリーダー養成」事業の『リーダー研修』として、研修生限定の「地域資源活用事業化リーダー養成講座」を行いました。
 内容は、(1)リーダー研修概論、担当講師:杉浦、(2)コンプライアンス、担当講師:高橋、(3)広報・WEB活用(情報発信)、担当講師:松原、(4)起業(地域資源を活用した事業化)、担当講師:高澤の4講座です。各講師は、資料を元に講義を行い、高橋講師からは、日本の現状はコンプライアンスを責任回避に利用しているなどの話をしました。

第4回 ちば塾

 第2部は、駿河台大学現代文化学部教授、飯能市エコツーリズム推進協議会会長の平井純子氏より、「飯能のエコツーリズムの現状と課題―地域資源とヒトを活かす」のテーマで講演が行われました。

 平井氏は、次のようなお話をされました。
・飯能のエコツーリズム協議会ができて14年経つ。自分は三代目の会長。
・飯能は、池袋から電車で40分と都心から近く、片道500円のワンコインリゾートである。豊かな自然と多くの来訪者、里千里山が身近であり、2004年、環境省の「エコツーリズム推進モデル」に選ばれた。
・協議会には40団体が参加し、年間40ツアーを行っている。飯能のエコツアーは、トップランナーと言われている。ツアーには、年間4千人が参加し、リピーター率52%。50~60代の女性が多い。市内は30%で市外からが70%である。
・ツアーメニューは、滝行や、マニア向けにはムササビを見る等、飯能ならではの特色がある。“地域の人が、地域の言葉で、地域をご案内”する。地産地消で地元の食材を使う。
・川歩きは、川を一番よく知っている人=漁協と歩く(入間川リバートレッキング)。ブラックバス駆除と同時開催などの工夫もしている。
・放置柚子の活用で「ゆず三昧の一日」も開催。駿河台大学の里山では、「竹取物語」ツアーを行い、竹筒ごはんを提供したりしている。
・飯能は、日本に三つしかない「森林文化都市」。ムーミンのテーマパークが建設中だが、環境教育が整っているフィンランドでは、リサイクルではなくアップサイクル(再利用だけでなく新たな”価値”と”有用性”を生み出すこと)を行っている。国立公園内も相当自由だ。
・エコツアーを通じて、ゲストに生まれるモノ、ガイドに生まれるモノ、それぞれがある。今後の課題はビジネス化。低料金の現状から、付加価値を高める必要がある。

第4回 ちば塾

第4回 ちば塾

 第3部は、参加者全員で、「千葉のエコツーリズム・エコツアーガイドを考える」のテーマでワークショップを行いました。ファシリテーターは、平井純子氏にお願いしました。

 平井氏は、エコツアーのポイントは、ストーリー性、ターゲット、日帰り、移動は徒歩又は公共機関、収益を考慮した価格設定であると説明されました。
 また、研修生が事前に提出したエコツアーモデルに対して、「内容を盛込み過ぎずに価値=ツアー料金を高めることを優先すべき。1回でたくさんのことをやるのではなく、1回毎に魅力を高める。小分けしないと勿体ない。ツアーの中心にストーリー(物語性)が必要」と、講評されました。

 ワークショップでは、二組に分かれて、ちば里山の地域資源を活かした「千葉のエコツアー」のアイデアを出し合い、各チームが発表を行いました。
 大豆の産地の千葉は醤油生産が日本一。豆腐や発酵食品と美味いお醤油でお刺身を食べるなどインバウンドを狙う。竹を生かした体験ツアーとして、洞窟探検や川遊び、流しソーメン、ジビエ料理などが提案されました。
 平井氏の挙げたキーワードは、女子、外国人、お土産、竹細工フルコース、高級ジビエ料理等々でした。

第4回 ちば塾

第4回 ちば塾

 まとめとして、当会幹事の感想を記します。
 「浜松町にて、千葉のエコツーリズムを考える、ちば塾でした。埼玉県飯能市でモデル地域を牽引する、平井純子先生に指導して頂きました。地域資源に誇りを持ってきちんと料金設定をしておもてなしをする。目からウロコの話をたくさん聴きました。市原や大多喜でも魅力的な旅行プランを作ることは十分可能です。千葉の研修生も頑張りました。」

第4回 ちば塾

第4回 ちば塾

 本イベントは、平成29年度中央ろうきん助成プログラムによる「ちば里山保全・事業化支援活動のリーダー養成」事業として開催しました。共催は、NPO法人農都会議でした。
 
■問合せ・連絡先
 ちば里山・バイオマス協議会(ちば協)
  〒290-0056 千葉県市原市五井2437-2 3F
  E-mail:mail@chibakyo.net

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